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Yahoo、『Yahoo!ヘルスケア』の『HealthData Lab(ヘルスデータラボ)』国内最大規模の日本人1万人の遺伝子データ反映を開始。

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ヤフー株式会社は、病気や薬、健康にかかわる情報を提供する「Yahoo!ヘルスケア」が取り組むプロジェクト「HealthData Lab」(以下、HDL)において、新たにデータの母集団としては国内最大規模となる日本人1万人分の遺伝子情報の反映を開始したことを発表した。
その一環として、HDLで提供している、病気発症リスクや体質が調べられる一般向けゲノム解析サービスにおいて分析結果の精度が向上している。

HDLは、2014年11月から実施しているゲノム解析サービス提供に先立ち、同年6月より、ゲノム解析サービスを体験し研究活用への協力も行う無料モニターの募集を行った。
応募者の中から、日本国内の人口分布に比例した地域に偏りがない1万人をモニターとして抽出。モニター全員の遺伝子解析を完了したことを受け、ゲノム解析サービスユーザー全員に対して、それら1万人分のデータを反映することでより精度が高くなった最新の遺伝子分析結果をユーザー毎のページ上で提供できるようになった(※)。

同社およびHDLは、自身の唾液を1度検体として送付するだけで、追加検体の送付なしに、最新の研究調査状況を反映した遺伝子分析結果などの情報を、ユーザー自身が閲覧できるサービスを実現していくとしている。加えて、モニター1万人分のデータを研究開発に役立てることで生み出せる病気予防のエビデンス(根拠)を、ゲノム解析サービス経由でユーザーに還元し、日本の医療費削減に貢献していくとしている。

※HDLは無料モニターを含むユーザーの遺伝子情報を分析するにあたり、プライバシーに考慮し、個人が特定できない形でデータを暗号化して保存されている。また、ユーザーは自身の遺伝子解析データがHDLの研究に活用されることに予め同意済み。

■HDLの無料モニター1万人分の都道府県分布について
(出典:第29回日本医学会総会(2015年4月)にてYahoo! JAPANが発表した資料より。最新の状態へ更新済)

・統計局が発表している国内47都道府県の人口分布を参考に、地域に偏りのない1万人を抽出。
・通常の長期健康調査研究(特定の集団を長期間、経過追跡する研究手法)は地域ごとに調査協力対象者群を形成しているが、HDLは全都道府県を網羅している。
・通常の遺伝子検査で頻度(遺伝子型データ数)情報に採用されている日本人集団は、既存の研究で公開済みのデータベースによる約1,000人のサンプルであることが多く、HDLはその10倍の規模で標準的日本人集団の頻度を算出が可能となる。

■提供する分析結果について
(潰瘍性大腸炎を例に、頻度の変更点(精度が向上した部分)を赤背景で表示)

・従来よりHDLでは4ケタ規模の母数をもとに、情報提供を行ってきたが、今回のアップデートにより、1万人の遺伝頻度で正確性の高いサービスが閲覧できるようになっている。なお、項目により数値に差が生じない場合もある。
(分析結果の画面はイメージ)

■ゲノム解析(遺伝子検査)キットについて
・名称:ゲノム解析キットHealthData Lab
・価格(税込):29,800円(※)
※2015年5月末日までの期間限定で、上記特別価格で提供中。通常価格は49,800円。
・解析内容:約290項目
 ・肺がん・大腸がん・前立腺がんなどの22種のがんの病気発症リスク
 ・2型糖尿病・心筋梗塞・肥満・片頭痛などの病気発症リスク
 ・尿酸値・飲酒量・筋力・血圧  などの体質
・解析方法:唾液採取(専用のキットを使用)
・解析キット:Yahoo!ショッピング内「Yahoo!ヘルスケア HealthData Lab」ストアにて販売

■参考:「HealthData Lab」(以下、HDL)を提供する目的について
同社は、少子高齢化などを背景に膨張していく医療費や、国民の健康維持を日本社会の大きな課題であると考えている。ITを活用して人や社会のさまざまな課題を解決していく「課題解決エンジン」を企業理念とする同社は、HDLを通して、サービスを利用するユーザーの同意と協力のもと、医療費高騰や国民の健康維持という課題の解決に取り組んでいくことを目指している。
今後、産官学の専門家と連携し、HDLが提供するサービスで得られた多くのデータを研究に活用していくことで、さらに精度の高い予防法や治療法のエビデンス(根拠)を見つけたり、体質に合った医薬品の開発へ応用を目指すとしている。

 
©2015 Yahoo Japan Corporation.

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