Resorz、ホンネ調査第1弾「オフショア開発会社100社」に聞いた「実際、オフショア開発は国内と比べてどのくらいコストダウンできるのか?」
株式会社Resorz(本社:東京都目黒区)が運営する、オフショア開発に特化したポータルサイト「オフショア開発.com」にて、オフショア開発会社100社に「実際、開発コストはどのくらいコストダウンできるのか?」について調査を行い、本日その結果を発表した。
■調査実施の背景
近年、オフショア開発はごく一般的な開発手法の一つとして導入されるようになり、日本企業の約6割がオフショア開発を導入、もしくは導入を検討していると言われている。(独立行政法人情報処理推進機構(IPA)より)ただ、実際のところ海外のオフショア開発を活用することで、国内開発と比べてどのくらいコストダウンに繋がるのか、最新の情報はなかなか手に入らないのが現状である。また、オフショア開発を導入した発注企業側の事例や調査結果はよく目にするが、委託先となるオフショア開発企業側の調査はあまり表に出ていない。
そこで、オフショア開発.comでは、独自のネットワークを活用し、日本企業との開発実績が豊富なオフショア開発企業100社にアンケート調査を行い、実際どのくらいのコスト削減が可能なのかオフショア開発企業目線での「ホンネ」をまとめた。
■コストダウンの割合は、平均「38.75%」
【対象者】:海外オフショア開発会社100社
(中国、ベトナム、インド、ミャンマー、フィリピン、バングラデシュ、インドネシア、計7か国)
【回答方式】:アンケートへの自由回答形式
【質問内容】:「実際、オフショア開発は、国内と比べてどのくらい(何%)のコストダウンができますか?」
<結果>
1位:「31%~40%」33%
2位:「21%~30%」29%
3位:「41%~50%」25%
4位:「51~60%」13%
(添付円グラフ画像参照)
<国別ランキング結果>
1位:ミャンマー
2位:バングラデシュ
3位:ベトナム
4位:インド
5位:フィリピン
コストダウンの割合で一番多かったのは「日本国内と比べて31~40%は開発コストを削減できる」という回答であった。また、中には50%以上も開発コストを削減できると回答した企業もあり、全体の平均は38.75%となった。
エンジニアの人件費だけを日本国内と比べると60%以上コストダウンすることができるが、通常、ブリッジSEという発注側の企業とオフショア開発企業との橋渡しをする人材をプロジェクトに参画させるため、その分、コストは上がる。詳細設計から開発工程、テスト工程までを依頼した場合、結果として平均40%前後のコストダウンとなる。
最近では、中国やインドを抜いて、ベトナムの人気が高く、業務システム以外にもスマートフォンアプリの開発などもベトナムへ開発を委託する企業が増えているが、コスト削減率だけを見ると、一番開発コストを抑えることができる国は「ミャンマー」という結果になった。
■中国が「コスト高」とは限らない?ベトナムなら100人月が、中国なら40人月
開発コストは、オフショア先の国によって大きく左右するが、案件内容や案件の規模によってもそのコストが大きく変わってくることはあまり知られていない。
中国では近年、人件費が高騰しており、円安ということも重なり、なかなかコスト削減が計れないと考える企業様が多いようであるが、大型案件で業務系の技術を要する案件であれば、中国やインドはベトナムよりもトータル的に安く抑えることが可能である。
理由としては、ベトナムなら月あたり100人かかるところ、中国なら40人で開発ができることがあるためである。そのため、大型案件の実績があり、業務システム・基幹系システムの実績が豊富なオフショア開発企業であれば、その分、工数がかからないのは当然である。中国やインドは日本とのオフショア開発の歴史が長いため、開発実績が豊富な企業が多くなる。
■ラボ型契約でさらにコストダウン
最近ではオフショア開発の中で「ラボ型契約」という契約形態があり、さらに開発コストを削減することが可能になる。この「ラボ型契約」というのは、通常の契約形態のように案件ごとに都度見積もり/発注を行うのとは異なり、自社専用に優秀な人材を海外現地の開発拠点にあらかじめ確保しておき、毎月固定の費用を支払う契約形態のことを言い、柔軟に開発を依頼することができる。
開発案件が複数ある場合、都度見積もりだと案件ごとに見積もりを取り、案件単位で費用を支払うかたちになるが、「ラボ型契約」の場合は、毎月固定の費用(人件費)を支払っているので、複数の案件に柔軟に対応でき、都度見積もりを取る手間も省ける。そのため、「ラボ型契約」は都度見積もりを行う形態よりもさらにコストを削減することができるため、多くの企業で取り入れようとされている。
■どういった開発案件が、どのくらいコストダウンできるのか?
今回の調査で、オフショア開発を活用することによりコスト削減できることがわかった。では、具体的に「どのような案件」を「どの国」で「どういった方法」で依頼すれば一番コストを抑えることができるのか、直接相談できる大商談会を開催する。
ベトナムや中国から、ミャンマー、フィリピン、タイ、バングラデシュなど様々な国のオフショア開発企業が勢揃いする日本初の「オフショア開発・BPOサービス 海外アウトソーシング大商談会」をオフショア開発.comで開催する。具体的な開発依頼やコスト削減方法にその場でオフショア開発企業と直接相談ができる。(入場無料)
「現地オフショア開発企業・BPO企業が勢揃い!日本初のオフショア開発・BPOサービス 海外アウトソーシング大商談会2015」詳細はオフショア開発.comを参照。
■次回予告
次回の調査結果発表では「国別のプログラマー単価はいくらなのか?」や「オフショア開発を失敗の割合とその原因は?」などを予定している。各国のオフショア開発企業100社のホンネが聞けるアンケートになっている。
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