3D画像技術ベンチャーのFyusion社、東京大学エッジキャピタル(UTEC)をリードに米最大手VCのNEA等から シリーズA資金3.35百万ドルを調達。
知能ロボット技術に基づく3D画像技術を開発するFyusion社(米国サンフランシスコ)は、この度、東京大学エッジキャピタル(UTEC)をリード投 資家として米国最大手のベンチャーキャピタルであるNew Enterprise Associates(NEA)等から総額3.35百万ドルの第三者割当増資によるシリーズA資金の調達を実施したことを発表した。
今回の増資には、UTECとNEAの他に、Ofoto社及びXoom社のCEOを努めたJames Joaquin氏、Lab IX代表のLior Susan氏の他、Google社の初期個人投資家等の著名なエンジェル投資家も参加している。
Fyusion社は、従来の写真やビデオに存在しない、より没入感のある革新的な画像の記録方式を開発している。
知能ロボット技術を軸に、世界に良い貢献をすることを理念とした企業で、Fyusion社のコア・チームは、知能ロボット技術、3Dコンピューター・ビ ジョン技術、機械学習技術等の博士号を持つ専門家集団で構成されている。アカデミックな研究の最先端に携わりつつ、3Dコンピューター・ビジョンと知能 ロボット分野のオープンソース・ソフトウェアの開発にも長年実績を上げてきている。それらのソフトウェアは世界中の研究機関や産業界で広く利用されており、特に対象物認識や3Dモデル生成を中心にコンピュータ・ビジョン技術のデファクト・スターンダード化も実現している。
Fyusion 社の新技術により、記録された外部環境の画像の中で、視点を動かすことが可能となる。従来のビデオによる動画撮影が時間の流れを記録しているのと同様に、Fyusion社の新たな「空間写真(Spatial Photograph)」方式は、カメラが移動した空間を記録することを可能にする(特許出願中)。
最先端の3D画像処理アルゴリズムを用いることで、見る人が自由に撮影された「空間写真」とインタラクトすることが可能となり、撮影者の見た光景と世界を「空間写真」内で追体験することができる。
Fyusion社CEOのRadu B. Rusu博士のコメント
「最先端の知能ロボット技術と3Dコンピューター・ビジョン技術を、一般ユーザ向けのアプリケーションとして提供できることをとても嬉し く思っています。これらの技術の利用により、従来の静止画写真とビデオ動画を超えた、よりインタラクティブで没入感のある次世代のビジュアル画像データの 記録方式の実現と利用が可能となります。その為には、3Dによる描写が必要となります。これまで、専門家の間では3Dは点やメッシュの集まりとして扱われ て来ました。その方向性で大きく技術が進化してきました。一方で、これまでのコンシューマー向けの3D技術の分野では、3Dのフォトリアリスティックな写 実的記録や表現という観点には余り注力がされて来ませんでした。Fyusion社では写真のようにリアルな3Dの記録方式の実現に挑戦しています。」
NEAのベンチャー・パートナーで元サン・マイクロシステムズ社CTOのGreg Papadopoulos氏のコメント
「人間の現実世界とのインタラクションは、2Dの四角形やパノラマ画像に閉じ込められないものです。人間は環境の中で動いて、探索して、没入します。つま り、人間は環境に能動的に参加することで、周辺環境のデータを収集しています。Fyusion社の『空間写真』は、ユーザ体験を向上するだけではなく、従 来のメディアが取得できなくなった重要な情報もキャプチャします。空間中のナビゲーションにより『空間写真』は、見る人に実際にその場にいるかのような強 い感覚を提供します。又、アルゴリズムにより『空間写真』から形状、大きさ、背景等の有益な情報を抽出することができます。これらの情報は従来の2Dの平 面画像では伝達できなかった情報となります。Fyusion社の『空間写真』が取得する、これらの情報は、これまで困難であった画像検索や画像のインデッ クス化を単純化することを可能にします。Fyusion社の世界的な専門家チームと同社技術に基づいた、新しいアプリケーションを一緒に開発していくこと に胸を踊らせています。」
© 2014 Fyusion, Inc.
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